本PICライタでは簡易定電圧回路の部品を組みかえることでVppの給電方式を主に2つの方式から選ぶことができます。組み換えする部品は、D4,R10,D5,R11です
(D4については、Vddに問題が発生していなければ、部品セットに入っているものを常に装着したままでよいです)。給電方式には、「Vpp定電圧方式」と「Vpp-DC直結方式」があります。
5.1 Vpp定電圧方式
DC |
D4 |
R10[Ω] |
D5 |
R11[Ω] |
12〜16V |
有 |
∞ |
有 |
220 |
※「DC」はDCジャックに印加される電圧のことです。
※「∞」はその抵抗器を装着していないことを示しています。
各部品を上記の表のようにすると、Vpp定電圧方式となります。この場合DCジャックに印加される電圧が12〜16Vの間で変化しても、Vppは概ね11.5〜12.5Vに保たれます。また、Vddも概ね4.5〜5.3Vに保たれます。通常の部品セットに含まれる全ての部品を添付資料の図の通りに組み付けるとこの方式になります。通常は、この方式で使うことをおすすめします。
5.2 Vpp-DC直結方式
DC |
D4 |
R10[Ω] |
D5 |
R11[Ω] |
13V以下 |
有 |
470 |
無 |
0 |
12V未満 |
有 |
220〜470 |
無 |
0 |
※「DC」はDCジャックに印加される電圧のことです。
※「0」は0Ωの抵抗器を示します。これは、リード線の切れ端等で代用できます。
各部品を上記の表のようにすると、Vpp-DC直結方式となります。この場合DCジャックに印加される電圧がそのままVppとなります。Vddは5V付近に保たれます。DCが12V以上の場合は表のようにR10を470Ωにすることをおすすめしますが、部品が結構熱くなるのを気にしなければ220Ωのままで13Vまで上げても使えなくはないようです。
以上のことから、先ずは、Vpp定電圧方式を試みて、ACアダプタの電圧が低いとみえてうまくいかない場合や、安定化電源等でVppをお好みに調節してみたくなった場合にVpp-DC直結方式にしてみるのがよいと思います。
実際には、装着するPICの負荷やツェナーダイオードのツェナー電圧のバラつき等により、以上の文中に書いてあるような電圧値よりずれることもあるかもしれません。全く明後日の電圧になっている場合にはツェナーダイオードが壊れている可能性が高いですが、少々のずれは、実際にPICに読み書きができているようならば気にしないで下さい。また、たとえば、電圧が低い方にずれている場合には、220Ωの抵抗器を100Ωのものに交換してみるというような手法で、
少しは調整できることがあるかもしれません。電圧の測定にはデジタルテスターを使うことをおすすめします。(電子式ではないアナログテスターだと、測定対象に対して内部抵抗が低すぎるとみえて正確な測定ができないかもしれません。)
Vppについては、オレンジ電子工作
PIC Writerを作るの[Writer509におけるVpp電圧の考え方]というのが参考になると思います。 |